My everyday life from Yeosu/여수/麗水, Korea.


2016/04/29

鴨肉のプルコギ



平日はなるべく自炊することを心がけているのですが、難しい日もありますよね。帰りが遅くなる日は、前日におかずを多めに作っておくとか、朝のうちに仕込んでおいたりしてあとはオーブンで焼くだけとか、色々と工夫をして乗り越えます。

でも、一番の問題は精神的な理由のもの。

時々、何も作りたくなくなる時があります。何もかもが面倒くさくなる時が。帰っても何もしたくない時。食材が冷蔵庫にあって使い切らなくちゃいけないけど、それがかえってプレッシャーになる時。私は私が作ったものではなく実家のお母さんの料理が食べたいのと切なくすがる思いになる時。とにかくいろんな人や物事に疲れている時。からといってドンちゃんに料理してもらいたくない時(オムライスもチャーハンも食べたくない時っ爆

ドンちゃん曰く、そうゆう時の私は鬱々としていて、ドンちゃんはそれをメッセージや電話越しですぐに感知できるらしい。それを察したドンちゃんはすぐさま「外食しようか?」と提案してくれます。私はその言葉に救われ、元気が満タンになります。自炊という呪縛から放たれる瞬間。情けないけれど、平日の外食は毎回そうゆう感じです料理は好きだけど、人間だものめんどくさくなる時がある。ふふふ。

そんな経緯で先週食べに行ったのが、オリプルコギ、鴨肉のプルコギです。




鴨肉はスーパーでも売られているぐらい韓国ではよく食べられるお肉です。ただ豚肉や牛肉、鶏肉と違うのは、やはり少し特別な感じが伴うところ。というのも、陶芸の先生曰く、鴨肉は「身体を保養(養生してくれる」ものらしい。いわゆる韓国語でいう「保養食としての色合いが濃いのが、他の豚牛鶏にない鴨肉の特徴。そうゆう話を聞くたびに、韓国は普段の生活の中に医食同源という考え方が溶け込んでいるのだなと思います。




さて、鴨肉のプルコギ。ヤンニョムにたっぷりつけられた一羽分のお肉を鉄板の上で焼いていきます。このヤンニョムがとっても美味しかった。生姜の香りが漂う、辛くないさっぱりとした味付け。火が9割通ったら、ニラとえのきをのせ、さらに焼いて食べます。






ここのお店のサンチュは自分たちの農園で育てているものを使っているらしく、とっても新鮮でした。このサンチュに包んで頂きます。




ヤンニョンに味が付いているので、そのまま食べても大丈夫ですが、タレをつけても美味しかった。お店の自家製のチョジャンと荏胡麻の実の粉を混ぜたもの。酸っぱく香ばしい。

肝心の鴨肉の味は、柔らかい豚肉のようです。鶏肉よりもこくがあって、でも豚肉よりはさっぱり。スライスされた鴨肉も初めて見ました。ただ怖いのは、どんなに食べても全然胃もたれしないということ。いくらでも食べれます。




最後はもちろんポックンパッ。残ったプルコギと一緒に炒めたご飯は絶品です。一緒に出てきたテンジャングッも美味しかった。

ちなみに山羊のお肉も保養食であるらしく、山羊肉のプルコギも陶芸の先生から勧められました。近所に山羊肉の鍋料理屋さんがあるので、まずそれにドンちゃんとチャレンジしてみようかなと思います。私が料理する気が起こらない平日にでも。


今日はやる気満々。最近はニラが安いので、ニラ入りのケランチムを作ろうかと考え中です。




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2016/04/24

4年目のお城



この4月で結婚して丸3年が経ちました。
同時にヨス生活も丸3年、4年目に突入です。


西安旅行は結婚記念日のお祝いを兼ねていたので、ドンちゃんと一緒にお互い全く知らない外国を歩きながら、二人で一緒に歩いた3年を振り返ったりしていました。

この3年、二人で行った様々な場所。。。春の京都、初めて温泉旅館に泊まった鬼怒川、寒ブリが美味しかった富山、親友夫婦に会いに行った仙台、ハネムーンのクロアチア、ボスニア、モンテネグロ、大好きなWやAちゃんに会いに行った東ドイツとパリ、二人で高速バスに乗って行った色々な韓国。映画館やお家で一緒に観た映画、同じ題名の日本語訳と韓国語訳の本、季節ごとに食べに行った美味しい旬のもの、その時期に二人でハマったテレビ番組、平日の夜に二人で食べる夜食に週末二人で作るディナー、二人だけのいってきますの掛け合い、二人で熱く語り合い共有した数々のトピック。

この3年で、抱えきれない多くの思い出を作り、数え切れないほどの事柄を二人で共有しながら、私は彼のすぐそばに私の人生を築き、彼は私のそばに彼の人生を築き、誰も入ることができない二人だけのお城をがっちりと作ってきました。その城壁は青い空をめがけて高く高く伸び、地下を掘れば太い根や細い根が複雑に絡まっている、二つの人生の一つの生命体

そのお城の中で彼と向き合いながら暮らすことで私は玉ねぎのように自分の皮を一枚一枚めくり、知らなかった自分にたどり着き、同じように一枚一枚するりするりと皮をめくりながら新たな彼に出会いました。私は彼を、彼は私を、私は私を、彼は彼を、二人はお互いを、さらに深く知ることで、より強い信頼を育んできました。口先だけではない、心から相手を信じることができるということ

だから、どんなことが起きようと、彼がいれば大丈夫。彼がいればどんなことも必ず乗り越えることができる。と、思えます。なぜならば、私は私の全てをかけてドンちゃんを全面的に信じているから。

結婚して3年たった今日も、私はドンちゃんのことが本当に大好き。

この世界で自分よりも大切な人は彼以外いないし、彼の存在するその価値は私が誰よりもわかっている。彼と一緒にいると、人が誰かを大切に思う気持ちはなんて尊いのだろうと思える愛する人と一緒にいるということがどれだけ幸せなのかということをヒシヒシと感じることができます。

いつも優しいドンちゃん、ありがとう。ドンちゃんは、誠実で優しい。私がどんなに酷い言葉を言おうが、その言葉に絶対に揺さぶられずに、怒らない私の言葉のその奥にある私の心情を汲み取ってくれる。

これからも、たくさんの思い出を作りながら、色んなことを一緒に共有しながら、手をギュッと握って生きていきたい。がっしりとしたお城を引き続き造りながら、根を伸ばし、人生を彼の横に築いていきたい。

3年間毎日思っていることは、一緒にいてくれてありがとう。一緒に成長してくれてありがとう。この3年間を素晴らしい旅にしてくれてありがとう。神様は信じてないけれど、でも結婚記念日には神様に感謝をしたい。私の人生の中に彼がいてくれることを。4月はいつだって特別な月。



Dear my Dondoko Don-chan

Thank you for staying,thank you for growing up with me and thank you for making journey worthwhile. I thank God for bringing you into my life (i don't believe in God usually,but depending on the time and situation, i get believe in God...) April will always be our special month.

あなたを愛するシーナーフスキーより(爆) 







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2016/04/22

おうちで韓国ごはんードンちゃんのスンドゥブチゲー




(↑キムチチャーハンをささっと作るドンちゃん、後述を参照)

今週の韓国は大学の中間試験シーズン。光州で市内バスに乗ると、試験の内容をまとめたノートを開いている学生たちをちらほら。韓国は成績が就活でも重要視されるので、試験期間は皆必死。学校に泊まり込む学生たちも多いのです。ドンちゃんも学生だった頃は大学の図書館に篭り、徹夜で試験準備していたな。普段から少しづつ準備すればいじゃんとか思ったけれど、普段は日々の授業準備の勉強で忙しいんだよね、皆。


さて、先週末ドンちゃんが市場で買ってきたスンドゥブ(純豆腐)でチゲを作ってくれました。元々付き合っている時からクリームパスタを作ってくれたり、料理に関心が高かったドンちゃん。結婚してからもこのブログでも時々記事にするように週末や早く帰ってきた日にちょこちょこと作ってくれるのですが、最近さらに料理に対する熱が高くなっています

というのは、韓国で今人気の料理番組である「집밥 백선생(お家ごはん ペク先生」を時々観て勉強しているから。この番組は、韓国で有名な飲食業界起業家であり料理評論家である백종원(ペクジョンウォン)氏が男性タレントたちを生徒にして、簡単に作れる韓国家庭料理を伝授するというもの。料理初心者の男性向けでありながら、忙しい主婦のための時短料理を扱う番組でもあるので去年から人気があるのです。(個人的にペク氏の訛りと方言が好きです 語尾の유〜がかわいい

そこで学んだレシピで作ってくれた、ドンちゃんのスンドゥブチゲ。ちょっとその過程を紹介します。




↑まず、ひき肉と玉ねぎのみじん切りをサラダ油(我が家はぶどうの油)とごま油でよく炒めます。




↑お肉に火が通ったら、予め作っておいたヤンニョム(唐辛子の粉、醤油、塩、胡椒、砂糖など)を
入れて、炒めながら混ぜ合わせます。




↑混ぜ合わせたら、トゥッペギに移しお水を入れてお豆腐を入れてグツグツと煮ます。最後にネギを入れてちょっと煮て完成。味が薄かったら塩で調整。





卵を落としていただきます。

で、肝心の味ですが、辛そうだと思うでしょう?真っ赤で舌がヒリヒリしそうだなって思うでしょう?

そう、めっちゃ辛かった(爆)もう、見かけ通りそのまんま。辛くても味に深みがあるならば全然美味しく食べることができるんだけど、なんと、深みもゼロだった(爆頭の中パッパラパーな人が書くどうでもいい文章を読んでいるときに感じる、薄っぺらさと全く同じだった。

ドンちゃんと、これは「スンドゥブ チゲ」ではなく、単なる「辛いスンドゥブ」という料理だねという結論を出しました。ドンちゃん曰く、割と忠実にレシピをなぞりながら作ったらしいので、原因はレシピにあるのか?お肉でスンドゥブチゲを作るときは本来は牛肉を使うので、もしや豚肉が問題なのか?もしくはドンちゃんがした人為的なミス?(1番可能性が高い

おそらく当分このレシピのスンドゥブチゲは作らないと思うので、原因は闇の中へ。スンドゥブチゲではなく「辛いスンドゥブ」気になる方は是非我が家に遊びに来てください。ドンシェフ特製辛いスンドゥブ」を食べることができます。





スンドゥブチゲは残念だったけれど、ドンちゃんが作るペク氏レシピのキムチチャーハンは本当に美味しいです。クタクタで帰宅した日に、私よりに先にお家に帰っていたドンちゃんが作ってくれたもの。「マイベイビー ハ ヤスム ヨ、ユックリ スル ヨ」と言いながら、ササッと作ってくれました。

このレシピのポイントはネギをしっかりと油で炒めることみたい。「まず、파기름(ネギ油をつくるんだよ」と得意げにドンちゃんが教えてくれました。

美味しくて1日の疲れが吹っ飛びました。ドンちゃんも疲れているはずなのにさ・・・。本当にいつもありがとう、ドンちゃん。大好きな人がわたしのために心をこめて作ってくれる料理は、何よりのご馳走。シンプルで簡単なものでも、私にとってとても特別なごはんです。


その後、ドンちゃんの新しいヘッドフォンをつけた私を「マイベイビーがヘッドフォンをつけると地球外生物、宇宙から来た宇宙人みたい!!!!」と爆笑してきて、更にすごい勢いで写真を撮ってきたけれど、それはチャラにしてやろう。勿論その後に「かわいいってことなんだよ~」とフォローもしてきたけどさ。

ちなみにヘッドフォンをつけたドンちゃんもつるんとした呑気な亀、もしくは頭の大きいネッシーみたいだけどね。つまりはヘッドフォンをつけると危険な夫婦なんだな




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2016/04/18

おうちで韓国ごはんーたらの芽ー


黄と緑が混ざり合った色の若葉がたっぷりと並木に茂り始めました。陽光が作る木陰に入りそれを眺めていると、5月が来る気配を感じます。春の熱が帯びる4月でもなく、夏に近づく6月でもなく、光を浴びて緑が冴えてくる爽やかな5月。ドンちゃんが生まれた月。来月が待ち遠しい。

週末はそんな5月の気配を感じながら、ドンちゃんと海沿いの散歩道をランニング。きっちりとスピードと距離をデジタルな数値で表してくれるマシンを離れると、自分の走るペースの拠り所がどこにあるのかわからず、あれ?早すぎる?いや、いつも通りのスピード?と最初は戸惑ってしまった。けれども、何も気にせず、自分の気持ちがいいなと思うスピードを次第に体が掴み始め、ドンちゃんと楽しく最後まで走ることができました




夜は一緒に夕飯作り。主役はたらの芽です。少し前に私が野菜の直営店で買ってきたもの。安くなる日は携帯のショートメールで知らせてくれる、親切なお店。椎茸とゴボウも一緒に。

韓国では、たらの芽は회で食べるのが一般的。회とは膾のこと。회といえば魚やお肉のお刺身だと思われがちなのですが、ここでは原則的に生のまま調味料と混ぜてもしくは調味料につけて食べる料理のこと。なので野菜でも「〜회」という料理名がつきます。

たらの芽はアクが強いので、さすがに生のままで食べるということはせずに、沸騰したお湯に塩を少し入れて湯掻きます。水分をしっかりと切って、お酢とコチュジャンを混ぜたソースであるチョジャンで食べます。もしくは、ほんの少しのごま油と塩で和えてナムルっぽくするか。




今回我が家では、ジョンにしました。ちょうど椎茸のジョンが食べたいとドンちゃんが言っていたので、ならば、と思い。軽く茹でて、もち米の粉をつけて、溶き卵にくぐらせて、厚めにひいたフライパンで焼きます。椎茸はドンちゃん担当。もち米の粉を通さずに卵だけで。簡単で美味しい、春の味。




その他、この日の食卓に並んだのは、特製のヤンニョムに漬けておいた牛肉で作ったプルコギ、ごぼうサラダ、きんぴらごぼう、セロリと人参の和え物、トマトの新玉ねぎがけ、ここまでが私の担当。手作り豆腐のお味噌汁、純豆腐とゆずポン酢はドンちゃん。あるもので作った感が否めないけれど、美味しく食べました。




ちなみにたらの芽、和食でも食べたくて、残りは酢味噌で和えて食べました。白ごまをふるか迷ったけれど、酢味噌のみで。食材の調理方法は国によって違うし、それぞれ美味しく食べるためのものだけれども、個人的には、山菜の食べ方は日本の方が好き

実は同じ週末に、ドンちゃんがちょっと変わった方法でスンドゥブ(純豆腐)チゲを作ってくれたのですが、それはまた今度の記事にします。失敗か成功かはその時に。





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2016/04/17

手作りのお豆腐




昨日は午後から大雨でした。灰色の空、地面を打つ水の音、窓から入ってくる湿った空気。どれも私たちの眉間に皺を作る原因になったのだけれども、1番の原因はこの雨を降らせている雲がいずれ九州へ流れていくということ・・・

と、ここまで書いて、ふと、太田光氏の「言葉にすることは物事を一つ軽くする」という言葉が頭の中に浮かび、手が止まりました。


さて、雨の降る前にと、午前中はドンちゃんと一緒に市場へ。トマト、新玉ねぎ、コンポート用の安い小粒の苺、ミョンランジョン(明太子)、プルコギ用の牛肉、と目当てのものを買い込んだところで、「マイベイビー、みて!」と少し遠くを指差すドンちゃん。お店が連なる市場のずっと奥の奥に「豆腐」の看板が。お豆腐の専門店でした。

市場で手作りのお豆腐を買うときに利用するお店は、乾物や粉物とかと一緒に片手間でお豆腐を作っているところだったので、お豆腐のみの専門店があるなんて知らなかった。見つけたドンちゃんはグッジョブ。




売られていたのは、国産大豆の手作り豆腐、輸入物の大豆の手作り豆腐、そして手作り純豆腐の三種類。輸入大豆の方が少し安いけど、私たちは国産のと純豆腐を買いました。

ビニール袋に入った純豆腐はまだ熱々のまま。お店のおばあちゃんはニコニコしながら「すぐにそのまま食べられるよ」と言っていたので、お家に帰ってさっそくスプーンですくって食べてみたら、うまい。大豆がギュッと詰まっていてなおかつ柔らかい。普通のお豆腐の方も食べてみたら、市販のものよりはるかに味が濃くて美味しかったです。




↑手作り純豆腐


↑手作り豆腐

お豆腐も純豆腐も容器に移して保管。とっても安いのに量もたっぷり。なので、朝昼晩と食べています。純豆腐は海鮮出汁でチゲにもしたけれど、ゆずポン酢やヤンニョンジャンをかけてそのまま食べるのが一番な気がします。お豆腐はお味噌汁にしたり、ジョンにしたり。

お店には大豆つながりなのか、お豆腐と一緒に手作りのお味噌もちょこっと売られていました。次回、買ってみようかしら。



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2016/04/15

美味しい中国ごはん


西安の記録をテーマ別に書きあげるためには、気持ちが高揚している今に勢いでざざっと書く必要があります。これが冷めたら一気にめんどくさくなってしまうので。なので、今日も筆をとります。

今日は西安でのおいしい中国ごはん、食について

出発時のブログにも書きましたが、何よりも楽しみにしていたのが、西安で食べるごはんでした。特に中国のイスラム教徒である回族の料理たち

西安の人口は700万から1000万人の間だとされ(文献に依って違う)中国のどの地域でもそうであるように、漢族と多様な少数民族が住んでいます。人口構成の99%が漢族であり、残りの1%が少数民族。そしてその少数民族の中で一番大きく比重を占めているのが回族です。

回族はアラブ人の男性と漢族の女性の間に生まれた人たちのことを言います。ではなぜ西安に回族が多いのか。それはシルクロードを通した交易によるもの。唐朝以後、シルクロードを通してアラブ人との交易が増加すると同時に長安(西安)に住むようになったアラブ人も増加。彼らが漢族の女性たちと結婚しながら、回族コミュニティーを形成しはじめたとされています。その時に西安にイスラム文化も生まれました。ということで歴史は古い。




回族ストリートに行くと、中国料理とはちょっと違う様々なスパイスを使った料理や羊肉、ナンやヨーグルトが売られ、アラビア語の看板も見ることができます。そこで働く回族たちの服装は長い間中国に同化してきたので簡略化されているけれども、帽子やスカーフからイスラム教徒だということを伺うことができます。街中にも何軒かモスクが建っていますが、一番良かったのが回族ストリートの清真大寺。見かけは中国のお寺だけれども、壁に掘られたモチーフからここがイスラムのモスクだと実感できます。中国とイスラムが見事に融合されていました。

で、肝心の料理


まずは回族のムスリム料理

① 羊肉泡莫





小さな白いナンを器に小さくちぎった後に、それを厨房に持って行き、そこにスパイスと一緒に煮た羊肉や牛肉と春雨の熱いスープを注いで食べるもの。ペルシャの方から伝わった料理を中国風にアレンジしたものらしい。




とても美味しいです。辛すぎないでも絶妙に重なったスパイスのスープが特に。付け合せのらっきょもお酢がきいていて美味しかった。

小さな店内には人がぎゅうぎゅうで私たちは仕事帰りのおじさんと相席でした。淡々と食べていたのが印象的。



② ヨーグルトと揚げ柿餅





デザートにとヨーグルトジュースと揚げた柿餅を買った。ヨーグルトはプレーン味と蜂蜜入り(お店のお姉さんが携帯の翻訳機で教えてくれた)アラビア語も書かれたこの容器が可愛くて大事にヨスまで持って帰ってきた。




揚げ柿餅はなんとなく前のおばさんが買っていたのと同じのを買ってみた。それが正解で中が黒ごまの餡で美味しかった。どんちゃんのはお砂糖が控えめの餡だった。

③ 肉夹馍





西安式ハンバーガーといわれるもので、ナンに刻んだお肉を挟んだもの。写真のはドンちゃんのお友達と華山に登った時に山の売店で食べたもの。そこでは、ナンはレンジで温めて、大きな炊飯器に保温されてあった羊肉の塊を分厚いまな板の上に乗せて、汁と一緒に大きな包丁で刻んでナンに挟んでいた。他の人たちは豆のスープとか卵を薄く伸ばして焼いたものを食べていた。

次にウイグル料理

トルコ系ムスリムのウイグル族の料理であるウイグル料理もこの機会に食べたかったので、お店を探しに探して食べてきました。




① ナン、名前を失念





ナンの上にピリッと辛いスパイスたっぷりのソースで煮込まれた羊肉と大根がのっている料理です。羊肉は臭みがないのはもちろん、ホロホロで柔らかくとても美味しい。何よりもソースのスパイスが絶妙で、それが染み込んだナンも絶品だった。

② ラグメン



コシのある手打ち麺にピーマン、玉ねぎ、キクラゲがたっぷりのトマトベースのソースをかけて食べます。麺がツルツルモチモチで美味、ソースもピリッとスパイスがきいていて、でも辛すぎずさっぱりとしていて、それはそれはとても美味しかった。

そのほかに羊串も頼みました。クミンや唐辛子のスパイスがまぶされ、お店の外で炭火で焼いたものをすぐに持って来てもらえました。韓国でもよく食べに行くけれど、やはりスパイスの香りが全然違う。美味しいです。ドンちゃん絶賛していたので私のを一本あげました




お店ではナンも売っていて、お会計を済ませたお客さんがお家で食べるようにたっぷり買っていたのが印象的でした。ここで食べたウイグル料理がこの旅の一番だったかもしれない。

イスラム料理ではない西安の名物料理


① ビャンビャン





麺料理が有名らしく、その中でも美味しそうに見えたビャンビャン麺を食べに行きました。麺が太くて平たくて薄くそして長い。それを器の縁で切りながら、つけ汁につけて食べます。お店の人がレクチャーしてくれました。





麺はモチモチ、スープは二種類、スパイスたっぷりの少しだけ辛いものと、白い辛くないスープ。白いスープには椎茸と干しエビがたっぷり入っていました。魚介ベースっぽいような。美味しいです。




ここでは青梗菜を炒めたのも頼んだのだけれども、これもとっても美味しかった。味付けはおそらく主に塩、青梗菜は炒めてとろみが出るように仕上げているのにシャキシャキだった。すごく美味しかった。このシャキシャキ具合はやはり火力?

ここでは麺の茹で汁がお茶の代わりでした。日本でいう蕎麦湯みたいな?これもまたいい。

② 灌湯包




小籠包だけど、熱々のスープが中に入っているのが特徴。なので、見かけはスープの重みでぺしゃんこ。これをレンゲに乗せてスープをこぼさないように食べます。

中の餡はイスラム教の影響から羊肉か牛肉のみ。我々が頼んだのは羊肉の餡と、牛肉の餡。だけど牛肉の方は普通のではなく、部位が三種類からなる餡を選びました。





これと一緒に頼んだのが雑穀と漢方を一緒に煮込んだ八宝粥。これ一度食べてみたかったんだけど、ここのは上品な甘さと優しい味でものすごく美味しかった。

最後は一般的な中国料理

① 小籠包




これは小籠包というのかな?ホテルの前のお店は朝になると大きな蒸し器には行った小籠包やおこわみたいなのを売っていて、それを朝ごはんとして頬張っていました。スタンダードな豚肉も美味しかったけれど、豚肉と海老も美味しかった。肉汁ブシャーでトレンチコートが一気に肉臭くなったけれど、気にしないぐらい美味しかった。

② 豆腐脳と揚げパン





こちらも朝ごはんに。夜遅くまでやっている食堂はどこも朝の6時半から朝ごはん専用メニューも出していた。ここでは朝ごはん用のスープが何種類か売っていて、スープを買えば揚げパンが無料だった。

私は豆腐のスープを選んだんだけど、とっても美味しかった。パクチーたっぷりで少しだけ辛いスープとゆるいお豆腐。周りの中国人たちは白いスープを飲んでる人が多かった気がする。揚げパンは甘くなく、素朴な味。スープにつけたりしながら食べていたので、私も同じように。

③ 水餃子と焼きそば?






これは華山に行く朝に高速鉄道に乗る前に食べた朝ごはん。水餃子がたっぷり浮かんだ少しお酢がきいたスープと、少し太めの春雨をもやしと卵焼きの千切りと炒めたのも。

④ 炒飯、ニラ卵、茄子とトマト






こちらはお昼ご飯、兵馬俑をみた帰りに、大衆的な中国料理も食べたいねということで。どれも美味しかったけれど、1番は茄子とトマトの炒めたもの。茄子はおそらく一度素揚げしているのかな?トロトロでご飯が進む。家で実践してみたい。

⑤ 有名な中国火鍋チェーン店である海底撈火鍋





中国らしからぬサービスだと聞いていたけれど、本当にそうだった。まず、かなりの人気店なのでちょっとだけ待たなくてはいけなかったんだけど、待ちながら軽食とジュースを出してくれる。緑豆のスナックとザクロジュースが美味。トイレに立ったら、トイレの前でタオルを持って待っていてくれた。そして私たちの席には英語が堪能なスタッフが来てくれた。




テーブルの中央にはグツグツしている大きな鍋が置かれていて、各テーブル湯気がもくもくと天井まで立ち込めていて、幻想的な雰囲気だった。

スープも最初は辛かったけれど、食べれば食べるほど夢中になる美味しさで、お肉もかなり頼んでしまった。本当に美味しい。羊肉のしゃぶしゃぶって少しだけ抵抗があったけれど、新鮮なのか臭みゼロ。お魚の練りものも美味しかった。東京はもちろん、明洞にも進出しているので、また必ず食べに行きたい。


以上、食レポートでした。ざっと書いたつもりなのに2時間もかかちゃった。書きながら、もっと中国料理にどっぷりと浸かってみたくなりました。スパイスの使い方とか調味料の使い方とか体系的に学んでみたい。あの四角い包丁が欲しい。

それにしても、食べることが好きな私やドンちゃんにとって中国は本当に魅力的な国でした。食べるものすべて美味しかった。そして何より、韓国人って食に対して少し保守的な人が多いのだけれども、ドンちゃんは偏見を持たずに色々なものを一緒にチャレンジしてくれるから、一緒に旅行するのが楽しかった。またドンちゃんと一緒に中国ごはんを食べに行きたい。。。。じゅるり。






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