My everyday life from Yeosu/여수/麗水, Korea.


2017/11/24

二人から三人へ



実家の母から「大きな鼻くそがとれて、すっきりした夢を見た」と報告を受けた翌日、ちょっとガッチリとして、ちょっと大きめで、だいぶお地蔵さんに似た息子が無事に生まれました。

本当に本当に無事に生まれてきたことに、心からホッ。お腹の中にいた息子に会えた喜びも大きかったけれど、とにかく一番は「安心感」でした。そして親戚や友達含め、色んな人からお祝いの言葉を貰い、待ち望まれて生まれてきた息子はそれだけでなんて幸せ者なんだろうと思いました。

母乳指導も始まり、ゲップをさせるのにも難しさを感じる初心者かーちゃんですが、毎日成長する息子との二度と戻らないあっという間に過ぎていくこの瞬間が面白くて、不安で、新しくて、愛おしいです

毎日病室でドンちゃんと、息子がどれだけ可愛いか飽きもせず話す時間も幸せ。これから息子と何をしようか。クリスマスツリーにはちょっと違う飾り付けをしたいね。息子のために買いたいもの、買ってあげたいもの。してあげたいこと。私たちも親バカだね、と笑う時間。

今息子に対して思うことは

私が親から与えてもらった「疑いなんて一滴もない、全力で自分の全てを寄せることができる存在がいるという幸福感と安心感」を私も息子に与えたい。

息子をどんなに深く愛した者がこの世界にいるかという事実はきっと、彼にとって劣等感を感じる隙を与えない自己肯定の核になり、生きる糧になるはずだから。私も、そしてドンちゃんもそうであるように

人生は短く時間は限られている。ドンちゃんと息子と一緒に居られる尊い時間の中で、楽しい思い出をいっぱいいっぱいつくりたい

よろしくね、我が家の新しいクルー!私とドンちゃんのハート泥棒!

2017/11/15

違いについて(追記しました)




里帰り出産をせずに韓国で産むので、日本の知り合い達から「韓国と日本における産院の違いってあるの?」と良く聞かれた妊娠期間でもありました。もしかしたら、拙ブログを読んでくださる人の中にも同じような関心を持っている方がいるかも?と思い、備忘録も兼ねて記録してみようと思います。

ただ、私は日本で妊娠健診を受けたこともなければ出産もしたことがありません。また韓国ヨスのとある総合病院でのことでしか知りません。つまり比較する上で圧倒的にサンプル数が足りない状況なので、一つの超個人的な意見として読んでください。


<まず、里帰り出産を選ばなかった理由

前提として、ヨスで出産をしようと決めた最大の要因は、ドンちゃんの側にいたかったから。妊娠期間の期待や不安を二人で一緒に感じ、二人で一緒に親になる準備をし、出産という未知の経験を二人で乗り越えたかったからです。日本の両親には里帰り出産をしないことについて驚かれたし、心配をかけてしまったけれど(ソウルにいるドンママパパにも心配をかけている)ドンちゃんの手厚いサポートのおかげでここまで無事に来ることができたし、二人の大事な思い出になったのでこれで良かったなぁと思ってます。

あと、担当医に絶大な信頼を寄せることができたことも大きかったです。私がお世話になっている病院は総合病院。産婦人科の先生は6人います。初診の時に担当医が決まり(指名もできる、そこから出産までずっと担当になります。私の先生は一番の若手で30代後半ぐらい、クールでとっても合理的。絶大な信頼を寄せることになった訳はうまく説明できません。ただ、二回目の健診の時に子宮頸管のガン検査をしたのですが、その時、先生から父性みたいな何かを感じたのが大きかったです。後々にそれは父性ではなく、母性だと確信。男性だけど、日々妊婦さんと接し、赤ちゃんをとりあげる仕事をしているからこそ滲み出るその母性に、私の動物的本能が反応したのでは?と考えています


<一番の大きな違い>

一番の違いは、韓国では出生前診断が妊婦の年齢に関係なくほぼ強制で行われることだと思います。もちろん保険がききます。それは日本と韓国だけの違いではなく、日本と他の国との違いでもあるのでは。

私の病院では12週と16週で血液検査があります。12週はダブルテスト、16週はクアトロテスト、この二つの検査によって胎児の染色体異常の確立を割り出します。これにひっかかったら、羊水テストがあります。また、20週でスクリーニング検査もありました。これも保険がききます。ちなみに出生前診断は保険がきいて、血液検査二つ合わせて3000円ぐらいでした。


<次に大きな違い>

無痛分娩が一般的なことでしょうか。私の病院は365日24時間体制ではなく、平日朝からの夜までの間ならば望めばいつでも無痛分娩を選択することができるみたいです。料金も普通分娩にプラス2万円ぐらい。地方の総合病院でもこうなので、ソウルだと24時間体制のところが多いのでは。。。ちなみに、最近韓国では無痛を使わない、いわゆる日本の自然分娩を崇拝するような「自然主義出産」というのもじわじわと流行っているそうです

私自身は最初の頃は無痛が良い!と思ってたんですが、今となってはどっちでも良いや〜という感じです。しようと思っても、夜や週末に陣痛が来たらできないし。無事に出産できればいいです、何でも


大きな違いはこの二つぐらいかなぁ。ちなみに分娩費は病院によって違うけれど、だいたい20万円ぐらいだと聞きました

↑分娩費は日本円で3万円でした(入院代は別)昨年から従来の分娩費の95%を政府が支援してくれるようになったとか。なので、入院費を含め10万円ちょっとでした。

出産育児一時金のような制度ははないけれど、健診費は国から5万円が補助されます。私は余りました。ちなみにヨス市からのお祝い金もありますが、分娩費をカバーできるほどではなかったような。国や行政からのサポートは手厚くない一方で、健診費含め分娩費や入院費は夫の会社が全て出してくれるので、おそらく韓国企業、少なくとも大手はどこもそうなのでは。


あと、産院の違いではないけど。。。。

小さいことだけど、安産(韓国語では順産という)のために、韓国ではスクワットではなくバランスボールを使った骨盤運動をすることも違いの一つかな。韓国の妊婦の間ではバランスボール(韓国語ではジムボール)が安産の神的アイテムです。もちろん、我が家にもあります。


あ、産後の入院期間が短いのも違いかも。こちらは二泊三日です(カイザーだともっと長いけど)そして、その後、産母は赤ちゃんと一緒に産後調理院という施設で約2週間体を休めるのが一般的です。私も病院に附属している産後調理院に2週間いる予定です。この産後調理院についても、友人たちから色々と質問がきているので、インスタのストーリー機能?なんかで張り切ってレポしたいなと妄想しています。できるかな?


以上、超個人的な日本と韓国の産院の違いについてでした!


トップの写真は日本の両親が戌の日に安産祈願をしてくれて、そこで貰ってきてくれたお守りです。マタニティーマークは一度もつけなかったけれど、このお守りだけは鞄にいつもつけていました。



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2017/11/09

厄介でまとわりつく創作欲のこと




妊娠してから、陶芸ができなくなりました。

光州までの高速バスに乗ることが辛いこと、腹圧がかかること、など理由はいくつかあったのですが、土に触れることができないこと、創作欲を満たせないことは想像以上に辛かったです。自分の中にある、形のない何かを形にしていかないと、モズモズしてしまうから。それでも、修士論文を書くことで創作欲を満たしていたのですが、問題は卒業後。

そこで始めたのが、洋裁でした。以前ブログで書いた通り、パターンを引いて、裁断して、仮縫い、フィッティング、本縫い、アイロンがけ、全ての工程を一通り習いました。どれも難しかったし、本格的に自分の技術にするにはあと10年はやらなければと思う。でも、頭の中にあるデザインを、伏線をたくさん引きながら一つの線にして、それを立体にしていく作業は、人間の思考行為と類似していて、論理的でもあり、想像以上に面白く、そして私の創作欲を充分に満たしてくれました。

毎日通っていたので、色んなものを作ることができました。生まれてくる我が子の洋服、ドンちゃんのリネンシャツ、そして自分が着る服も






これは最後に作った服。ワンピースばかり作って着ていたので、産後はシュッとした服が着たいなと思い作ったロングのタイトスカート。チェックなので、柄を合わせて裁断するのが本当に面倒くさかった。そしてジッパーをつけて、裏地をつけることも大変だった。マスタード色のニットに合わせて(持ってないけど、爆)履きたい

一緒に買ったこっくりしたラズベリー色のウールコットンは、ウエストがキュッとしてギャザーがいっぱいのフワッとしたスカートを自宅で作ろうとしたけれど、たぶん産前は難しい気がする。。。いけるか?


と、創作欲を満たしてくれた洋裁教室は先週で終わり。

ということで今週は、妊娠してから取り組んでいる短編小説の続きを書いたり、生まれてくる子供をこの時期ならではの自然の風景に例えた歌を作ったり、そんなことで創作欲を満たしています。あとは、料理とか。ブログもだ。


とりあえず、出産という人生最大の創作(?)を控えているので、少し大人しく生活しようと思います。




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2017/11/06

友達との思い出






この週末からまた一段と寒くなったような気がします。我が家はオンドル(韓国式床暖房)とドンムルちゃん(スチーム加湿機)を解禁し、お揃いのユニクロのフリースを着込み冬モードになりました

冬の気配がやってきた週末、日本から高校の時からの友達がわざわざヨスに来てくれました。

私は臨月でお腹もかなり大きく、ソウルまでお迎えには行けず。韓国はほぼ初めて、韓国語はもちろん分からない友達が、空港から龍山駅まで行きKTXの乗りここまで来れるのか、少しだけ心配してたのですが、その心配は杞憂に終わり。なんなくスムーズに、なんなら龍山駅で出会った韓国人のおばさんと一緒に麺を食べ、KTX内で友達を作って、ヨスに到着してました。さすが、賢い彼女らしい旅路

ヨスでは彼女のリクエストでのんびり過ごしました。特に観光地にも行かず、私の散歩コースを歩き、スーパーや市場に見て、カフェでお茶をして。ヨスはのんびりしてて良いところだねって言ってくれて、すごく嬉しかった。そして家でも外でもたくさん、たくさん、色んなことを話しました。

彼女とはお互いの死生観を共有し、なおかつとても近い思想を持っている仲。今回新しい命について、妊娠中に考えていた決して大きな声では言えないことをじっくりと聞いてもらいました。また、日本文学にとても精通しているので、お互い読んだ本についての感想やそこで持った問題意識なども共有。読みたい本がまた増えた。カズオイシグロについても話せて良かったなぁ。

一番上の写真は2日目に食べた、鴨と海鮮の鍋。韓方と一緒に圧力鍋で煮込んだ丸ごとの鴨とアワビやタコ、エビを一緒に煮て食べる料理です。「冬になったらヨスで食べたいものの一つ」だけど、4人分から予約可能なので、ドンちゃんと二人ではなかなか来れず。今回三人で食べる事ができました。彼女も美味しいと気に入ってくれて嬉しかった。

ちなみに1日目の夜はお家ディナーでした。韓国のおかずを作り、サラダやチョングッチャンのチゲ、プルコギを準備。





プルコギのタレはいつも、玉ねぎ1個、梨4分の1個をすりおろすのですが、今回は写真の様な100%の絞り汁を利用。これに、ニンニク、醤油6、砂糖1、水飴1、お酒1、ごま油少々入れてお肉500グラムを漬けて1日寝かすだけ。あとはきのこや野菜と一緒に焼けば出来上がり。すりおろす手間が省けた分、とっても楽でした(うちは砂糖とみりんの代わりにラカント2で対応

2泊3日だったので、3日目のお昼には帰っていった彼女。あっという間でした。思えば、妊娠期間中は乗り物酔いと身体的なトラブルのために飛行機に乗れず日本に一度も帰省できず、ゆえに日本の友人たちにも会えず終い。なので、彼女は妊娠中に会った唯一の日本の友達

臨月の思い出、いや全妊娠期間を通しての大切な思い出になりました。






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2017/11/01

この新しい世界と、この幸せと



11月になりました。


今月、ドンちゃんと私の二人家族に、もう一人新しい仲間が加わります。

3月末に自分が妊娠していることが分かり、あっという間に11月。予定日はもう少しだけ先ですが、もういつ生まれても大丈夫だよ、というところまで来ました。

ドンちゃんといることが楽しすぎて、子供はいらないかもとずっと思っていたけれど、最終的に子供がいる人生を選択しました。それは、やっぱり、ドンちゃんと一緒にいることが楽しかったから。二人でいることがこんなにも楽しいのだから、仲間が増えたら、きっと、もっと、楽しいかもって思ったからでした。

ヨスで、どんちゃんの隣で過ごした初めての妊娠期間。

胎児は初期の頃にはすでに人間らしい形になること。

自分にトラブルが起きた時、まずはお腹の中の我が子を心配し、自分のことなんてどうでもいいから、とにかく我が子が無事でありますように、と自然に思ったこと。

健診のたびに担当医から何か悪いことを言われないか不安になること。

お腹の中で10ヶ月育て無事に出産することは当たり前のことではないこと

お腹の中の我が子に話しかける時、自分のことを自然にお母さんと言っていたこと

初めて胎動を感じた時の驚きと感動

お腹の中で感じる我が子のシャックリの可愛さ。

赤ちゃんが生まれたらどこに行きたいかをドンちゃんと一緒に考える楽しさ。

自分が母になり、何よりドンちゃんが父になる嬉しさ

大好きなドンちゃんと自分の子供が自分のお腹の中にいるという喜び

毎日不安もありつつも、忘れたくない瞬間に溢れていること。


妊娠期間、お腹の中の我が子を一生懸命守りながら、色んな新しい気持ちを感じ、色んな発見をしました。


妊娠という経験は私に新しい世界を開いてくれました。今まで感じたことのない不安もたくさんあったし、今も無事に出産できるのかという不安もあるけれど、今まで感じたことのない大きな大きな嬉しさと喜びが溢れていた。こんなにも愛おしいと思う存在ができ、それをドンちゃんと二人で同じように愛おしく大切に思えることがとっても幸せだった

この新しい世界とこの幸せはドンちゃんがくれたもの。ドンちゃんと出会い、結婚し、二人の子供を授かり、一緒に子供の成長を見届けることができる未来があるという、ささやかで平凡な幸せが、とても愛しい

ドンちゃんがくれたこの幸せを、もうすぐ我が子に会えるワクワクと一緒に、もう少しだけ満喫しようと思います。





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